抵抗する間も与えずに包帯でシズネの視界を閉ざす。
「なにを…カカシ先輩…?」
状況が飲み込めていないらしいシズネは驚きに固まっている。
この今の状況についていけてないのだろう。
これは好都合だとにんまり笑いカカシはシズネの耳元に顔を近付けた。
「あのね。俺入院生活で溜まってんのよ。」
「だから…シズネ手伝ってくれる?」
耳元に息を吹き掛けながら低い声で囁くとシズネの肩が震えた。
俺の声はくノ一連中に人気があると聞いている。
お堅いシズネも当然落ちて首を縦に振ると高を括っていたがそうは簡単にいかなかった。
「何言ってるんです。カカシ先輩なら他のくノ一がいくらでも相手になってくれるじゃないですか」
シズネがほんのり染まった頬を見せながら目隠しされた包帯を外そうとしている。
カカシはその手を慌てて掴み動きを封じた。
「ダーメ。俺退屈してんの。シズネ付き合ってよ…」
「でも…綱手さまにそこまでの面倒を見るように遣わされていませんし…」
「医療忍者なら患者の事は最後まで面倒みなきゃ」
それでもまだためらっているシズネに業を煮やしカカシはシズネの両手首を掴むとベッドへ引き摺り込んだ。
白いシーツに散らばる艶やかな黒髪と黒い着物。目隠しされたシズネはやけに扇情的だ。
きっと普段の禁欲的なイメージが先行するからだろう。
カカシは生唾を飲み込むとどう頂いてしまおうかと乾いた唇を舐めて考える。
「ん〜なかなかソソるモノがあるよね…病院で目隠ししてるくノ一とイケナイ事するのって」
ニヤニヤといやらしい顔をしながらカカシはシズネの耳元で囁き、黒髪を指の間に通して梳いていく。
サラサラと指の間を流れる髪の感触が心地良い。
「目隠ししたの先輩じゃないですか!それにイケナイ事って…」
「ん〜?言い換えれば気持ちイイ事?ちゃんとシズネもヨくしてあげる」
言い終えるとシズネの唇にキスを落とし唇を重ね合わせる。
堅く閉ざされた唇を顎を掴んで無理やりこじあけ口内に舌を滑りこませる。
「ん、ふぁ…んンッ」
生暖かい口内を舌が蹂躙し奥へ逃げるシズネの舌と絡め合わせて混ざりあう唾液を注ぎ、
喉を鳴らして飲み込むのを確認してから唇を離す。
そして唾液で汚れた口元を手の甲で拭いながら肩で息をするシズネを見る。
「真っ赤になっちゃって可愛いねぇ…シズネ…あんまオトコ知らないでしょ」
図星のシズネは信じられないと言った風に声の主がいる方向を見てから項垂れた。
カカシの言う通りシズネは幼い時から綱手に弟子入りしていたために、他のくノ一と違って房中術の訓練は受けていなかった。
その事に負い目を持っていたシズネはカカシの言葉に少なからず傷付き押し黙る。
「ダイジョーブ!俺が優し〜く教えてやるから」
そんなシズネに気付いてか気付かずかカカシは呑気な声を出しシズネの頬に手を添える。
「…だから、一緒に楽しもうか」
カカシの笑いを含んだ誘いの言葉が静かな病室に響いた。
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