映画は滞りなく進んでいる。
思っていたよりもずっとちゃんとした恋愛物だ。
最初は誘われたときに、映画の題名に眉を顰めて断り続けてきたが何度も先輩の誘いを断ることもできずに
ついに一緒に見る事になってしまった。
だが自分が想像していたのより、ずっと内容は恋愛面に話の比重を置き、初めて見ても完成度の高いものに仕上がっている。
今のところ18禁になっている理由は分からないが、シズネは隣に座っているカカシの誘いを無碍に断り続けていたことを後悔していた。
この映画が終わったときにちゃんと謝ろうとも思っていた。


スクリーンに釘付けになっていると隣の男が耳元に顔を寄せるのが気配で分かった。

「どう?結構面白いでしょ?」
「はい…カカシ先輩のこと誤解してたみたいです」


スクリーンからは目を離さずにシズネが小声で頷いた。
それを確認しながらシズネの耳朶に吐息を吹き掛けるように喋る。


「もっと面白くなるのはこれからだよ」

「え?」


映画は一番の見せ場に突入していた。いつの間にか画面の中では男女が絡み合い18禁な内容が繰り広げられている。
シズネは咄嗟に目を伏せた時に腿に違和感を感じた。
カカシの手が自身の太腿に乗せられ膝から脚の付け根まで着物の上から撫で擦っている。


「…っ!カカシ先輩っ」


あくまで小声で身を捩って抵抗しようとするシズネに

「しー!周りの迷惑になるでしょ。静かにしないと…」


意地悪にそう囁く。抵抗できないシズネは真っ赤になって耐えるしかない。
映画の中で繰り広げる男女の秘め事に加えて隣に座る男の不埒な手の動きにシズネの身体は否応なしに熱く火照る。


「……んっ、…は…」
「そうそう…いい子だから我慢しようか…」


耳元で押し殺したような笑い声がする。きっと意地悪な顔をしているに違いないとシズネは思う。
謝ろうと考えた自分がバカのようだ。
太腿を撫でる手のひらはいつの間にか着物の裾を割り直に白い肌を擦っている。
ゾクゾクしたものがシズネの背筋を駆け抜け膝を擦り合わすように動かすと、カカシがそれを押さえるように内腿に手を差し入れ脚を開かせる。


「やぁ…っ、…カカシ先輩…こんな所で…」
「大丈夫、大丈夫…声さえ出さなきゃバレないから」


脚を開いたために着物の裾が乱れて白く張りのある太腿が露になっている。
映画を見ていておかしな気分になっているのもあるかもしれなくシズネも大きな抵抗は見せない。
否、見せることが出来ないのかもしれないが好都合とばかりにカカシは目を細めて白い腿を視覚や触覚で堪能する。
最初は撫でるだけだった手のひらも今は揉んだり内腿を指先でなぞり微妙な刺激を与えている。

シズネは声を洩らすまいと必死に目を閉じて耐えてはいるものの時折鼻から抜けるような吐息が聞こえる。

カカシの指先はゆっくりと脚の付け根、下着に覆われた秘部まで指を這わせてきた。
秘部に触れた瞬間、シズネがビクッと震えカカシへ懇願するような視線を向けた。
しかしそれは後悔に終わることになる。カカシの瞳は肉食獣のそれと酷似しギラギラしている。
こうなると手が付けられないと知っているシズネは諦めて身を委ねる事にした。


「だいじょーぶ…本番まではやんないから、ちょっとだけ…」


何がちょっとだけだと思うが逆らうことはせず小さく頷く。
下着の上から股間を撫でるだけだった指先は緩い刺激を与え続け、次第に秘部は熱く湿りを帯出した。
それを指先に感じたカカシはクと口端を上げ、ゆっくり下着の線をたどって下着の脇から指を忍ばせる。
中に入った指は無遠慮に奥を探ろうとぬかるみを塗り広げるように好き勝手に動きまわる。
その度にシズネの肩は震えて脚は力無く放り出されている。
映画館の暗い室内で時々スクリーンの明かりによって照らされるシズネの表情は扇情的だ。
気持ちいいのを必死に我慢してるのが最高にそそられる。
そんな思いを抱きながらカカシの指は陰核を捏ねるように弄る。蜜が溢れてカカシの指や下着を濡らしていくのもお構いなしで指を動かす。


映画もそろそろ佳境に差し掛かっている。


「シズネ…そろそろキツいでしょ」
「そう…思うなら、もう止め…っ」


「…素直じゃないんだから」
面白くなさそうにそう呟いた瞬間カカシの指はシズネの割れ目に指をつぷ、と差し入れた。


「ぁ…んンー……!」


シズネの声が漏れそうになるのを片手で押さえて防ぎ、窒に差し入れた指先は、ゆっくり奥まで進んでは抜け落ちそうな所まで出てきてまたぐっと押し込まれる。


「静かにしてたらもっと気持ちよくしてあげるから…シズネ静かにね」


含み笑いをしながらカカシの指は窒壁を撫で、中でくいと折り曲げられる。小さく響く粘着質な水音が映画の効果音に混じってシズネの耳に響く。
周りの人は映画に夢中になっているとは言え、気付かれたらどうしようとシズネは羞恥でいっぱいになる。
しかし身体は正直でカカシの指がいやらしく動く度にきゅうきゅうと窒が締め上げる。




「カカシ、先輩…もう…だめ…んん、…っ!」


カカシの指がぐっと奥深くまで差し込まれた瞬間シズネは足の爪先をピンと伸ばして絶頂に達した。


「いい子、いい子…よく出来ました。合っ格」


下着の脇から指を引き抜くと余韻に震える秘部を下着の上から撫で擦り、淫らに乱れた裾を元通りに直してやる。
身なりを整え終えたその時に映画もスタッフロールが終わり室内が明るくなった。
席を立ち上がり出て行く人や座ったまま映画の感想を語り合う人々様々だ。
中には訝しそうな顔でカカシやシズネを見ていく者もいた。何をしていたのか気付かれたのかもしれない。


「ま、別にいいけど」

「…何がですか?それよりも…先輩、立てません…」


何も気付いてない様子のシズネが恥ずかしそうに訴えかけてくる。先程の事で腰が砕けてしまったようだ。
色事に関することはくのいちとしてまだまだのシズネに優しくカカシは微笑む。




「ん〜…教えがいがあるな」
「??」
「んじゃ二人っきりになれるとこ行って…続き、しよっか?」
「あひぃ〜〜〜」